ニューロろG 〜じぇねシャりすと道場〜

脳神経内科×総合内科を目指して修行中です。臨床推論(Clinical Reasoning)や身体診察(Physical Assessment)について学びを深めるブログです。

頭頸部の診察 Basic 〜身体診察 動画まとめ2021〜

この記事では,頭頸部の身体診察の方法Youtube動画から紹介します。

対象は医学系OSCE~初期研修医レベルを想定しています。

まずはポイントを押さえながら診察の型を身に付けましょう。


目次

Overview

視診の流れ

  • こちらの動画では,顔面→眼瞼結膜・眼球結膜→鼻・口唇→耳介→口腔内の順に視診をしています。
    ※模擬患者でのデモンストレーション動画,解説付き(5分52秒)

  • こちらの動画では,眼瞼結膜・眼球結膜→舌→咽頭→頬粘膜の順に視診をしています。
    ※模擬患者でのデモンストレーション動画(0分55秒)

    https://youtu.be/ANbUWXz40p4

触診の流れ

  • こちらの動画では,リンパ節(下顎・後頸部・前頸部・鎖骨上)→気管→甲状腺の順に触診をしています。
    ※模擬患者でのデモンストレーション動画,解説付き(6分24秒)

各論

眼瞼結膜は外側が赤く,内側は白いのが正常です。外側も白いときに貧血を疑います。
眼球結膜が黄色いときは,黄疸と言います。

余談ですが,柑皮症(柑橘類の過剰摂取により皮膚が黄色くなる疾患)では,結膜は黄色くなりません。

  • こちらの動画に,眼瞼結膜蒼白の分かりやすいイラストが載っています。 また,貧血を疑ったときに追加で聞くべきことは何でしょうか?あわせて学びましょう。
    ※レクチャー動画(5分6秒)

  • こちらの動画では,ビリルビン値と黄疸の感度・特異度も含めて学ぶことができます。平島先生のオススメは眼"球"結膜ではなく…!?
    ※レクチャー動画(6分1秒)

耳,副鼻腔

副鼻腔炎は発熱の原因として見落とされがちなので注意しましょう。
  • 外耳炎の身体診察として耳介の牽引痛耳珠の圧痛副鼻腔炎の身体診察として前頭洞・上顎洞の圧痛・叩打痛のやり方を見てみましょう。
    ※模擬患者でのデモンストレーション動画(0分53秒)

    https://youtu.be/dwNqbKF1It8

リンパ節

リンパ節腫大の鑑別は悪性腫瘍,感染症,自己免疫疾患など多岐に渡ります。前頸部リンパ節の腫脹は局所性疾患を示し,後頸部リンパ節の腫脹は全身性疾患を示すと言われています。
  • こちらの動画では,後頭リンパ節→耳介後リンパ節→耳介前リンパ節→扁桃リンパ節→顎下リンパ節→オトガイ下リンパ節→後頸リンパ節→浅頸リンパ節→深頸リンパ節→鎖骨上リンパ節の順に触診しています。
    ※模擬患者でのデモンストレーション動画(2分1秒)

    https://youtu.be/9q9-xuNOdGU

  • こちらの動画で,リンパ節を触知するのはどんなときか?観察のポイントは何か?について学びましょう。
    ※レクチャー動画(3分26秒)

口腔

  • こちらの動画は英語ですが,比較的聞き取りやすいと思いますので紹介します。
    ※模擬患者でのデモンストレーション動画,解説付き(3分30秒)

    • まずは舌圧子を使わずに咽頭→舌→歯→口腔内湿潤→頬粘膜→耳下腺管→口蓋垂→軟口蓋を観察しています。
    • 続いて舌圧子を使って咽頭→歯肉を観察する方法を説明しています。
    • 最後に舌の触診方法と口蓋底の触診方法を説明しています。

甲状腺

甲状腺の診察は,OSCEで習っても実際に行う場面は少ないかもしれません。
ポイントは,嚥下するときに甲状腺が上下するのを検者の拇指の腹で感じるということです。

髄膜刺激徴候

発熱,頭痛,意識障害のうち2つ以上を認めたら,髄膜炎を鑑別に挙げましょう。
身体診察で所見に乏しくても,髄膜炎が鑑別に残るのであれば,積極的に腰椎穿刺を検討しましょう。
  • こちらの動画で,項部硬直,Kernig(ケルニッヒ)徴候,Jolt accentuationのやり方を見てみましょう。
    ※模擬患者でのデモンストレーション動画(1分50秒)

    https://youtu.be/ZKqrIJWubDA

  • こちらの動画では,neck flection test,項部硬直,Kernig徴候,Brudzinski(ブルジンスキー)徴候,Jolt accentuationについて解説しています。
    ※レクチャー動画(6分51秒)


今回は以上です!なお,眼底鏡や頸静脈についてはいずれ別の記事でまとめたいと思います。